ダイヤモンドプリンセス号は本当に大変ですね

船内隔離が妥当だったかどうかとか、船内での衛生管理が適切だったかどうかなど、いろんな議論が展開されていますが、今回の出来事は、大地震の時と同じで、未経験で甚大もしくは未知な部分の多い事件に遭遇した時にありがちな、理想通りには行かない、やりながら改善せざるを得ないという側面があったのではないかと思います。大地震の時もそうですが、現場はあらゆる条件が悪く、何事も理想通りには行きません。したくてもできない状況の中で、ベターな方法を採用せざるを得ないのです。今日の朝、羽鳥さんの番組で上さんという専門家も同じような事をおっしゃっていました。主に、国(厚生労働省)が物事を決めてトップダウンするよりも、現場が現状を経験して提案してくるものにたいして、国がスピーディに助けを出してやることが大事だということです。


具体的には、ウイルス検査の問題。ニュースなどを見ていると、発症した方の多くが、3つめくらいの病院でやっと検査を受けて、発症が確認されています。その間、およそ1週間くらいかかっていて、患者さんは公共交通機関を使ったりして、病院に行き、そこで他の人との接触も起こっています。本人がもしかしたら?と思って電話をしたりしても、条件にあてはまらあいからと、検査をしてもらえなかったという話も多く聞かれます。もっと早い段階で、希望者が検査を受けられるようにできなかったかというのが、民間検査機関の利用も含めて反省すべきポイントのようです。

ダイヤモンドプリンセス号に関しては、日本国内にウイルスを持ち込まないための隔離策として、船内にとどまってもらうというのは正解だったでしょう。しかし、船内の人にとっては、辛く、なおかつ船内感染の被害に遭うという残念な結果になってしまいました。

もし速やかに全員のウイルス検査をして、陰性の人と陽性の人に分けて、別の施設に隔離していれば、船内感染が広がるのを防ぐことができた、というのが今になって思えば正しい方法だったということになるでしょう。しかし、検査のキャパシティと、3000人超の人を収容する施設が確保できたかどうかという条件の中で、そう簡単には行かなかったようです。

地方には建物だけ残っている病院があるので、それを活用して、、、みたいな事を発言している方がおられましたが、それも使える情愛にするのは、そう簡単ではないでしょう。一方、迅速な対応という点では、日本という国は本当に時間がかかってスローです。施設の提供を国に申し出たのに、なしのつぶてという話も漏れ聞いています。

乗組員の人たちは、感染の危険を承知の上で、乗客へのサービスを続けておられ、検査等で働かれた厚労省の職員や医療関係者にも感染者が出て、お仕事とはいえ、感謝しかないですよね。

除菌を完璧にするのも、非常に難しいことです。だってあの宇宙服のような防護スタイルになってから、全身を外から消毒した人が、部屋やモノを除菌しないことには、完全な除菌・殺菌はできませんよね。

我々が日常生活の中で「手洗い」を一生懸命しても、外で持ち歩いたバッグだとか、着ていた衣服などまで毎回除菌するのは不可能です。

防護服を脱ぐ場所や、脱いだものの処理もものすごく厳格にやらないと意味がないそうで、素人にはそうぞもつきません。

クルーズ船という病院とは異なる環境の中で、完璧な防疫環境をつくって、検査等をすすめるのは、そうとうに難しかっただろうなと思うと、現実には今後も医療施設だけでは回らない事態が発生する可能性もあるのですから、臨時に対応するための機材や方法・手順などを今回のことを教訓として創造する必要があると感じます。
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